成人女性でも再発するアトピー性皮膚炎。生まれながらにして皮膚が過敏である場合が多いのですが接触アレルゲンにより、さら悪化してしまうケースがあります。
頭皮の場合は、黄白色をした厚めのフケが目立ち強い痒みも伴います。頭皮の乾燥が目立ち、フケが出やすいのが特徴ですので、皮膚をつねに清潔に保つことや、痒みを和らげる努力が大切です。
今回は、30代女性で頭皮のフケやアトピーで悩んでいる方向けに、頭皮を保護するシャンプーについて紹介していきます。
もくじ
アトピー、アレルギーで傷んだ頭皮を保護するポイント
アトピーとは顔や体に独特の痒みや湿疹が現れることですが、まれに成人でも発症する場合があります。頭皮の痒さやフケ以外に、喘息、花粉症、アレルギー性鼻炎、結膜炎など、他のアレルギーも発症しやすい傾向があります。
頭皮を刺激してしまう要因
- 整髪料(ワックス・ムース・ヘアスプレーなど)
- 季節性
- 石鹸
- 紫外線
- ダニ・ほこり
- 皮膚の汚れ
- カンジダなどの細菌
- 食事(卵・小麦・野菜など)
と個人によって様々ありますので、原因物質を特定することが先決となってきます。
肌が痒いとどうしても掻いてしまいがちになります。「掻くこと」で皮膚のバリア機能は低下していき、少しの刺激で「また掻いてしまう」といった悪循環を繰り返します。
アトピーは肌の方は「掻くこと」を含めて、できるだけ刺激を避けることが回復への近道です。
成人で発症したアトピーは汗をかくことを恐れないで
通常のアトピー性皮膚炎は、子供の時に発症し、成人になるにつれて緩和されていきます。
成人でアトピー肌の方は、子供時代の症状が続いており、再発を繰り返していると言えます。
じつはアトピーの人は汗をかきにくい特徴があるので、冬に悪化をして夏に向けて緩和する傾向があります。
最近の研究で、アトピー肌の人に「汗をかくように」と指導をしたところ、皮膚のバリアの機能が高まり痒みが回復した結果も報告されています。
汗をかいたら悪化しそうなイメージですが、怖がらずに発汗する機会を作ってみてください。汗をかいた後は、シャワーで髪を洗うか、タオルで拭くなど頭皮を清潔に保つことを忘れないようにしてくださいね。
アトピー肌はシャンプー時の洗い方を工夫する
シャンプーの主な成分は界面活性剤。体の中から分泌された皮脂汚れや外部の汚れを落とす役割があります。
アトピー肌の人にとっては、同時に皮膚を乾燥させる作用や皮膚への刺激もあるため使い方に困っている方も少なくありません。
シャンプーは低刺激性・低アレルギー・色素・香料がないものを選ぶのが基本ですが、使っているシャンプーが余っている場合は、水で薄めて使う方法もあります。
シャンプーをすべて水道水で薄めてしまうと数日で雑菌が繁殖するため、使う分だけ水で薄めるか、精製水で薄めていくとベストです。
薬を塗っている部分はシャンプーをすること
また軟膏を塗っている部分は、積極的に洗うようにします。
「薬を塗っているのに?」と感じるかもしれませんが、アトピー肌の人に必要なのは頭皮を丁寧に洗うことです。アトピー肌の人
は「黄色ブドウ球菌」が肌につきやすいので、時間がたつと悪化し痒みやフケがひどくなる原因になります。
シャンプー時は皮膚を傷つけないように良く泡立てから洗うようにしてください。
冬など乾燥が気になる季節は最小限の量を使用し、頭皮の痒みがひどい時は、髪を洗わずに、体だけを洗うように分けるとよいでしょう。
シャワーのお湯の温度に要注意
お湯の温度は38~40℃程度が理想的です。
42℃以上の暑い温度では、痒みが誘発されますので、回復が遅くなりますので注意してください。
アトピーで傷んだ頭皮を回復させるには「刺激」を避けること
市販のシャンプーは合成界面活性剤が使われています。洗浄力が高く泡立ちも良いので最高なのですが、実際はアトピー肌の方には向いていません。
アトピーの人が避けたい成分は「ラウリル流酸Na」「ラウレス流酸Na」が入っている商品。
名前が似ているのでややこしいのですが…
ラウリル硫酸Naは分子がとても小さいので、毛穴や頭皮の汚れを簡単に落とします。
ただ必要以上に皮脂や肌にまで浸透するので、髪が乾燥し頭皮へのダメージがおこりやすいです。
ラウレス硫酸Naは、高級アルコール系の界面活性剤。分子は大きいのですが泡立ちに優れています。このため刺激性で洗浄力もあります。原材料が安いので多くのシャンプーに使われています。
シャンプーに含まれるシリコンは気にしなくてもOK
アトピー肌の方は、シリコンを気にしなくても大丈夫です。
そもそもシリコンは髪の毛をコーティングするもの。
カラーリングやパーマをかける予定がある人は、1週間前からノンシリコンシャンプーに切り替えるとキレイに仕上がりますよ。
アトピー肌にオススメなシャンプー
アトピー肌の方は、低刺激性で肌への優しさを考えたシャンプーを選ぶことが大切です。
まとめ・シリコンシャンプーを避けストレスのないシャンプー選びが大切
頭皮が痒い、フケが出て困っている方は、皮膚科医の診断を受けて薬を処方してもらうのが先決です。
できるだけ頭皮の乾燥をおさえるためにも、シャンプー後の保湿や、ローションのケアも忘れずに行うと良いと思います。
また、心理的なストレスがある場合は、不安時やイライラ時に頭皮を「掻く」癖がのこり悪化してしまうケースも考えられます。
自分がどのような時に、悪化するのか日頃から日記やメモなどに記録しておくようにすると見えてくることもあると思います。
頭皮は肌と違い薬も塗りにくい部位ですよね。
このため回復しにくい面もありますが、正しい洗い方をすれば痒みやフケは和らぎます。
自分にあった処方薬と適切なシャンプーを選んで早期回復を目指してくださいね。